

スクワットは大腿四頭筋はもちろん股関節伸展筋である大殿筋(大臀筋)とハムストリングスを鍛えるベストな種目である。
大殿筋(大臀筋)に効かすポイントは骨盤の使い方にある。上右絵のように骨盤を前傾させることによって大殿筋(大臀筋)とハムストリングスをしっかりストレッチさせることができる。
骨盤とともに肩甲骨の使い方もスクワットには重要である。骨盤を前傾させた上で、ベンチプレスと同様に肩甲骨内転させて(
肩甲骨の特徴)胸をはると自然に背中にアーチができる。無理に背中をそらそうとするととすると脊柱起立筋が疲労してしまったり腰を痛める可能性がある。
※ウオーミングアップとして肩甲骨を動かしておくとよい。
●足の向き足幅にかかわらず足の方向とひざの方向は一致させる。
幅を広くとるほど内転筋群(大腿骨と骨盤をつなぐ内股の筋肉)への負荷が高まってくる。肩幅より左右それぞれ拳一つ分ほど広くとった位置が大殿筋(大臀筋)とハムストリングスに効かしやすいが個人差もある。自分にとってベストなポイントに調節しよう。
動作中を通してできるだけひざが前後に動かないように固定る。「つま先から前にださない」を目安にすればよいが、無理しないで出てもかまわない。ひざが前後に動く幅ができるだけ小さくなるように固定するのがポイントである。ひざの固定により股関節運動がより強調され大殿筋(大臀筋)とハムストリングスに負荷を集中させることができる。逆にひざがつま先より前に出て前後に動く幅が大きくなるような形で行うと大腿四頭筋への負荷が高まるがひざを痛める可能性もある。また深く下ろすほどひざが前に出やすくなる。
※「つま先から前にださない」の問題点と重心位置について
競技選手や運動する上での重心位置は、右図のように足裏の母趾丘を中心に中足部に体重が乗るような位置である。しかし「つま先から前にださない」ことを意識した場合、膝の形や股関節筋の柔軟性によってはどうしてもつま先より前に出ざるをえない場合もある。ところが無理に膝を後方へ引こうとすると重心がかかとに移ってしまい運動パフォーマンスに影響が出る。ボディービルだけならそれでもいいが、マシントレーニングの場合は特に注意が必要である。かかとの下に板や本をおいてやるのも重心を後ろに傾かせすぎないための一つの方法である。
右の真ん中の腹直筋の両側にある横向きに筋繊維が走っている筋肉を腹横筋という(
腹横筋)。これはいわばベルトやコルセットのような役目をはたしている筋肉で、この筋肉が収縮すると、腹内圧が高まり腰回りを固定して保護する。
スクワットやデッドリフトで立ち上がる時にいっきに息を吐き出すと、腹横筋が収縮し腹圧が高まることにより体幹が安定し、腰の故障を防ぐ。
また脊柱起立筋が過度に収縮するのを防ぐために腹直筋も働く。
さらに骨盤を前傾させるために大腰筋(腸腰筋)が働き動作中を通して大腰筋の収縮伸張が繰り返され柔軟性を高める。そのため高齢者の運動としてスクワットがおこなわれることもある。
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